2019.05.13

患者の気持ちに寄りそうために必要な力とは

先日、登録販売者の専門学校の先生と話す機会がありました。
そこで印象的なお話があってそれは、、学生は10代でみんな若くて元気。膝が痛い、腰が痛い、目がかすむなんて想像もできない。
だから薬の説明は出来ても、実際に薬を求める人の気持ちはわからないんだよね、というものでした。
その言葉がずっと心に残っています。

医師、薬剤師、看護師、登録販売者、医療に関わる人たちが、その痛みを知らないということは、
当然のこととしてあると思います。
医師や看護師は臨床の経験を重ねて、その症状がどのようなものかを理解していくのでしょう。
薬剤師も臨床の現場に立つ人もいますが、一部です。登録販売者にいたっては、まずいないと思います。
では、その痛みを知らないものは、患者さんに寄り添えないのか。そもそも痛みを知るとは何か。
そこが鍵になるお話だと思いました。

先だって、ツイッター上で「子供のいない小児科医にウチの子のことが本当にわかるのか?」
と患者の親御さんにに言われ、ショックを受けた医師のお話が話題になっていました。
真剣に取り組んでいる仕事を、子供がいるかいないかで判断されてしまう不条理。
とても悲しい思いをされたに違いありません。
この医師の病気に対する知識と経験が、子供のいるいないで左右されるものだとは到底考えられません。
しかし患者の親御さんは、経験の知識をことさら重んじてこのような発言にいたった気がします。

同じ痛みを知ることは、同じ環境に身を置かないとできないことです。
しかし、痛みを想像することは、どうでしょうか。
想像であれば、出来ると私は思います。
想像するためには、知識も必要になるでしょう。文献だったり、いろいろな方のお話を聞いたり、
そのような知識の積み重ねをすることで、痛みを想像することは出来るようになるのだと思います。
そしてその想像と一緒に大事になるのは、共感する力ではないでしょうか。
患者の立場に寄り添って、患者の目線で考えてみる。
簡単なようで、とても難しいことです。しかし現場で大事になってくるのはこの、想像力と共感力なんだと思います。

若くて健康なことはとてもまぶしい武器ではありますが、病への共感にとっては諸刃の剣といえます。
若い医療従事者の方には、このことを頭の片隅に置いていただけたらと感じました。

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