2019.03.20

「苦情、クレーム対策 薬剤師の話し方のコツ」

今回は接客業でもある薬局で、クレームを未然に防ぐ薬剤師の対応について、調べます。
さて、薬局で発生しうるクレームはいろいろあります。待ち時間が長い、薬が少なかったと言われる、はたまた料金が高い!など…。 さまざまなシチュエーションがありますが、今回はテーマを絞って一番多いであろう「待ち時間が長い」ことに対するクレーム対策について調べてみます。

その前に。まず、クレームが発生する際の、人間心理に注目しましょう。
クレームが生まれる原因は、「ズレ」にあるといいます。
予想していたものと違った、予想していた待ち時間と違った、予想していた対応をされなかった…。この「ズレ」に対し、怒り、文句となって発現するものがいわゆる「クレーム」といいます。
ということで、このズレをいかに上手に埋めるかがクレーム対策の秘訣になります。

薬局が混むのは、時間帯によっては避けられないものですし、季節によっては一日中混むことも当たり前にあります。これは勤務する薬剤師にとっては当たり前のことなのですが、めったに病院に来ない患者にとっては、知らないことです。
まずここを認識しましょう。患者さんが何故怒り出すのか、理解できれば対策が出来ます。薬局の認識と患者さんの認識がズレているとクレームに発展します。
繰り返します。患者さんによっては、薬局がこんなに混むとは知らない、聞いていない、という人がいる、この事実を元に考えましょう。
さらに加えて言えば、病院にかかるくらいなので、体調が悪い。体調が悪ければ気も短くなるものです。一刻も早く帰りたいのに、薬局に行ってみたらとんでもなく混んでいた、 これではクレームのお膳立てが整ってしまっているとすら言えます。

【対策】

初めての来局患者には特に注意しましょう。待ち時間に対して免疫のない方かもしれません。受付でおおよその待ち時間を伝えるのがコツです(予想より5分くらい長めに言っておきましょう。早まる分には文句は出ません)。人間は目安がわからないとイライラするものです。
「今ですと順番からして、おそらく30分ほどお待ちいただくことになります。その間、こちらでお待ちいただいても、いったん外に出られてもかまいません。いかがなさいますか」
時間がかかることを伝えるとともに、外に出てもいいという選択肢を与えるのもポイントです。その時間があれば、近所の銀行ATMにいけるかもしれませんし、ちょっとした買い物があるなら済ませる事も出来るかもしれません。喫煙所があるならば、タバコを吸って落ち着く人もいるでしょう。(喫煙者がタバコを吸えない状態で待たされるのはかなりイライラするものです。病院から直行してきたのなら一服したい人もいます)
待ち時間を伝えることで、「どのくらい待つのか」が明確になり、それを了承するかしないかをこの段階で決めてもらうことが出来ます。
「えっ、そんなに待つの?」と最初にムッとされても、いったん待つと自分で決めたのならば、人は待てます。最初に待ち時間を伝え、了承してもらう。これが長い待ち時間でクレームが出ないコツです。

もうひとつ大きなズレのポイント。患者さんは、処方に一包化、散剤ミックス、軟膏ミックス、半錠などがあれば、時間がかかるということを知りません。ほとんどの患者さんは、薬は棚にあって、それをピックアップするだけだと思っているものです。
どのような手間があって、時間がかかるか、想像もしたことがありませんし、調剤に対する知識もまったく持っていない方がほとんどなのです。
ですから、薬局がすいているのに、これらの調剤で時間がかかると、いったい何をやっているんだ?と待ち時間に対して痺れを切らしてしまいます。

【対策】

でそのような処方箋を受けたら、簡単でもいいので手間がかかる=時間がかかることを説明したほうがいいです。例えば、「軟膏が出ていますね。こちらの調剤室で薬を均一に混ぜ合わせますので、20分ほどお時間をいただくことになります」。この薬は、手間があるから、時間がかかる、ここをまず伝えましょう。これで患者さんにそういうものなんだな、という認識が生まれます。その上でどのくらいかかるか伝えられれば、上記の通り人は待てます。

今回は待ち時間でクレームにならないコツについて調べて見ました。患者の見方がわかれば、解決策はいろいろと見えてきます。薬剤師の常識と患者の認識のズレに気をつければ、クレームは格段に減るはずです。ぜひ実践してみて下さい!

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